フィンランドで大人気、アイスホッケー界の「キャプテン・モラン」
昨日からフィンランドでは、SNSのプロフィールをモランのアイコンがついているバージョンに変更するのが大流行中。
フィンランド人にとっての国民的スポーツであるアイスホッケーの男子世界選手権が昨日行われ、決勝戦でフィンランドがカナダに3-1で勝利し、8年ぶり3度目の優勝を遂げました。
日本にも、スポーツ中継の名物解説者がいるように、フィンランドにもアイスホッケーと言えばこの人!、という解説者がいるのですが、試合の中でフィンランドチームのキャプテンのMarko Anttila(マルコ・アンティラ)を「モラン」と呼んでそれが大ウケしたからだとか。(性別も違うのですが)
中央にいるのがマルコキャプテン
フィンランド語でモランはMörkö(モルコ)と言うのですが、モルコとマルコの名前が似ているということ、また、マルコキャプテンの2mほどの巨体具合と力強いパワーで得点する姿が、ビジュアル的にも大きな姿のモランにぴったり、ということでMörkö-Marko(モルコーマルコ)とあだ名がついて、それを称えようということで、みんながSNSのプロフィール写真をこぞってモラン付きのものに変える現象が起きています。
ムーミンの物語の中でのモランは、光と温かさを求めてさまよい、冷気を放ってすべてを凍らせてしまい、ムーミン谷でも不気味な存在として恐れられています。
ムーミンバレーパークのKokemusには、そんなモランをみんなで協力して心を溶かしてあげよう、というインスタレーションがあります。みんながモランと向き合って、とあることをしてあげると、モランが喜ぶ表情を浮かべるのです。ちょうどこちらもアイスホッケーとおなじ、氷の上ですね。
国民的スポーツ選手が、ムーミンのキャラクターで例えられて、それが誰しもがどのキャラクターかイメージと理解ができて、大流行する、というのはそれだけムーミンがフィンランドで親しまれており、浸透しているということに他ならないでしょう。
フィンランド男子アイスホッケーチーム、優勝おめでとうございます!
昨晩のヘルシンキは渋谷のセンター街のように大騒ぎ。広場にたくさんのフィンランド人が集まり、噴水に飛び込む人もたくさんいたそうな。
文 川﨑亜利沙
写真 ノーラ・コンティオ、アンナ・リンドグレン