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まだ未体験の“埼玉の食”と出会える。そんな場所にしたい

Moi saitama in マーケットホール

メッツァビレッジの住人・第14回は、「丸広百貨店」がプロデュースした食のセレクトショップ「Moi saitama」です。創業70周年を迎える「丸広百貨店」が新業態のショップを開くのは…? 生まれも育ちも埼玉県という、「丸広百貨店」の新規事業開発部長・平 弘志さんに、新しく誕生した「Moi saitama」について伺いました。

埼玉県産の商品がズラリ。企業の枠を超えた新しいチャレンジ

「Moi saitama」という名前は初めて耳にするけれど、埼玉の老舗百貨店「丸広百貨店」はよく知っている、という人も多いはず。なぜ名のしれた「丸広百貨店」としてではなく、新ショップという形で出店したのでしょうか。

「『Moi(モイ)』とは、フィンランド語で『こんにちは!』とか『やあ!』といった、あいさつの言葉なのですが、このショップに訪れた方が、まだ未体験の埼玉の食との出会いが叶う。そんな場所にしたいというコンセプトが込められています。
“オール埼玉!”とまではいかないですが、店内の8~9割は埼玉県産の商品でラインナップされています。

『丸広百貨店』としてではなく、『Moi saitama』として出店したのには、百貨店に求められる既成概念のようなものを取り払って、まったく新しいことを展開したいという想いがあったからです。『Maruhiro』の文字はプロデュースとして小さく残していますが、あくまでも新しい業態にこだわって作りました」(平さん)

みんなが集う、活気あふれるマルシェに!

メッツァビレッジのマーケットホールにある広い店内には、埼玉県産の箱菓子やスナック、調味料、ドリンクなどが所狭しと並べられています。中には初めて目にする商品や、思わずクスッと笑ってしまうようなネーミングの商品までたくさん。

「テーマパークに来場した方がお土産として購入するのはもちろんですが、せっかく来た方々にも実際に食べて体験していただく出会いの場所になればいいなと考え、小分けのお菓子やドリンクなども多く揃えるようにしました。スタンドフードやマルシェのような感覚でショップをご利用いただければと思っています。

販売している商品のほとんどが食品ですが、絆創膏やオムツなど、イザという時に困らないようなグッズも置いています。来年3月の『ムーミンバレーパーク』のオープンに向けて、メッツァ自体もどんどん進化していくと思うので、お客さんとコミュニケーションを取りながら品揃えも進化させていきたいですね」(平さん)

数ある埼玉県産商品のなかから、平さんのおすすめを教えていただきました。

「一押しは、ショップオリジナルのパッケージで作っている『狭山茶タルトケーキ』です。箱の中にはショップの名前の由来が書かれているので、お土産としてもらった方も“ここだけしか買えないもの”という特別感を感じていただけると思います。

地域色のある“地サイダー”もおすすめです。世界的にも有名な大宮の盆栽にちなんだ『盆栽ダー』や、高麗神社の『神社エール』、埼玉県の特産品である狭山茶を使った『狭山茶コーラ』など、埼玉県の名所にちなんだドリンクがたくさんあります。湖畔で飲むのも気持ちいいと思いますよ」(平さん)

また、今後のラインナップとしては、埼玉県産の地酒を考えているとのこと。

「埼玉県は、日本酒の出荷量が全国で4位なんです。素晴らしい酒蔵さんがたくさんあるので、ぜひ日本酒のラインナップを揃えていきたいと思っています。利き酒会やお菓子の実演販売など、地元の生産者の方とお客様を結ぶイベントもいろいろと企画していきたいですね。みんながワイワイと楽しみながら集える、マルシェのような存在になれればと思っています」(平さん)

出店プロジェクトは2年前からスタート

メッツァビレッジに「Moi saitama」をオープンするプロジェクトは、ずいぶん前から始まっていました。

「飯能の宮沢湖にテーマパークができると聞いて、『丸広百貨店』として何かできることがないかという思いで2年前にお声がけしたのがスタートですね。創業地が飯能というのも大きなポイントでした。

『丸広百貨店』では、川越本店の駐車場を利用した『ふるさと朝市』という、地元の生産者の方々との共同イベントなどを開催してきましたが、もう一歩踏み込んで皆さんと共同で何かを作っていきたいという構想はずっと前から社内であがっていました。『メッツァビレッジ』が飯能にオープンするということで、このタイミングで新業態のショップをオープンしようということになったんです」(平さん)

平さんは、メッツァビレッジでの出会いにも期待していると言います。

「『Moi saitama』では、地元の業者さんや作り手さんとの関係を築きながら、企業の枠組みを超えた取り組みが出来ればいいなと思っています。ほかのテナントさんとコラボレートして、何か新しいものを作るというのも素敵ですね。ここでしか購入できないオリジナル商品がどんどん生まれていくというのが理想です」(平さん)

いったいどんなオリジナル商品が生まれるのか、今から楽しみです。

取材・文/美濃羽佐智子
写真/末松千夏



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