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フィンランドで人気のライフスタイルショップ「TRE」が、日本に初上陸

TRE in マーケットホール

メッツァビレッジの住人・第19回は、マーケットホール棟の2階にあるライフスタイルグッズのショップ「TRE(トレ)」についてです。2016年8月にフィンランドの首都・ヘルシンキで1店舗目をオープンして以降、フィンランド国内に早くも8店舗を構え、この程日本に初上陸しました。「TRE」って一体どんなお店?何が置いてあるの?と、気になる方もたくさんいるでしょう。ちょうどメッツァ店オープンの時期に来日していた代表のターニャさん(写真)に、お話を聞くことができました。 

フィンランドで大人気のお店TRE(トレ)って、一体どんな意味?

色とりどりの雑貨や思わず見入ってしまうような繊細な小物たちがたくさん!メッツァの「TRE」には、見ているだけでワクワクするようなものが置かれています。そんな楽しい空間の中で、今回のインタビューは行われました。

フィンランドから来日していた代表のターニャさんは、大の日本好き。かつては陶芸アーティストとして活動し、信楽焼(滋賀県)の工房にゲストアーティストとして招待を受けて滞在していたこともあるとか。それゆえ、日本の文化にも精通しています。

「いずれは日本で出店したいという思いがあったんですが、早く叶って嬉しいです!メッツァビレッジがオープンするタイミングで出店できたのは、すごく光栄だと思っています。

TRE(トレ)はフィンランドを中心とした北欧のライフスタイルグッズを扱うお店です。TREっていうのは、スウェーデン語※で数字の3という意味なんです。会社とブランド(デザイナー)、そしてお客さんとのコミュニティ、それら3つの要素が交わるところでありたいという思いが、この名前に込められています」(ターニャさん)

「フィンランドのデザインは、生活に根ざしたものが多いんです」

ターニャさんは「デザインフォーラムフィンランド」というフィンランドのコンテンポラリーデザインを扱う会社で働いた経歴を持ち、以前からフィンランドのデザインに関わるお仕事に携わってきました。TREを設立したのは、改めてフィンランドのデザインをきちんと世の中に発信したいという思いがあったのだそうです。

「どの国のデザインも、その国の歴史や文化から影響を受けていますよね。フィンランドは、去年(2017年)にやっと独立100周年を迎えたばかりの若い国です。だから、階級の高い人達が使うようなラグジュアリーなデザインよりも、もっと生活に根ざしたものが多いんです。ミニマルなもの、機能的なものが多いのは、やはりこのような歴史の影響だと思います」(ターニャさん)

無駄がなく洗練されたデザイングッズももちろんですが、気分が明るくなるようなテキスタイルや小物にも、毎日を快適に楽しく過ごせるような工夫が詰まっています。フィンランドのデザインが世界中の人々から愛されているのには、こういった背景があったのですね。

思わず手に取りたくなるような親しみやすさと洗練さ

先のターニャさんのご説明にもあったとおり、TREにはフィンランドのものだけではなく、北欧諸国からセレクトされた商品がたくさん置かれています。TRE自体で扱っているブランドはなんと500ほどあるそう!メッツァビレッジには一体どんなものセレクトされているのでしょうか。

「TREはブランドとの関わりが強く、しっかりコミュニケーションをとっています。今回は日本のメッツァビレッジでの展開に興味を持っているブランドから選びました。TREとしては各ブランドが持つ価値観や透明性、品質をいちばん重要視しているんです。価値観やデザインなどTREのコンセプトに共通するブランドであれば、フィンランド以外のものも取り扱っています。
メッツァビレッジでは日本やリトアニア、デンマークなどのブランドもありますよ」(ターニャさん)

メッツァビレッジで販売されている商品をいくつか紹介してくださいました。

《AURA KAJAS(アウラ・カヤス)》 フィンランド

「アウラ・カヤスは、デザイナーの名前がブランド名になっています。
実は本国のTREでは扱っていないのですが、小さくてかわいいデコレーションアイテムは、日本に合っているのではないかと思い、メッツァビレッジのオープンにあわせて取り扱いを始めたんです。例えばコアラだったら快眠や瞑想など、それぞれの動物やキャラクターには何らかの意味が込められています。こういったかわいらしいものは典型的なフィンランドのデザインではないのですが、すごく日本らしい感性を持ったアーティストと言えますね」

《SAANA JA OLLI(サーナ・ヤ・オッリ)》 フィンランド

「サーナさんとオッリさんという男女のカップルが手がけるブランドです。彼らはそれぞれデザイナーなので別のブランドのデザインを手掛けていたりもしますが、SAANA JA OLLIは2人のオリジナル。すべての製品がフィンランド製で、ヘンプ(麻)が使われています。ヘンプは育てるのにコットンほど水を必要としないので、環境にも優しいんですよ。デザインとしてはミニマルなイラストのものが多く、伝統的なフィンランドのパターンをイメージしたものに現代的なデザインをかけ合わせています。とても北欧らしいと思います」

《Design by KIETO(デザインバイキエト)》 フィンランド

「フィンランドでは、今木製のアクセサリーが増えてきているんです。TREでは、このブランド以外にもたくさんの木製アクセサリーを扱っているんですよ。環境にも優しいし、着けていても重さを感じないし、何よりも使いやすいのが魅力ですね。
ブルーベリーやリンゴンベリーのお花などフィンランドの自然をモチーフとしたデザインは、アジアからのお客さんにとても人気です」

《FatCloth(ファットクロス)》 フィンランド

「男性をターゲットにしたポケットチーフのブランドです。男性をターゲットにしたものはそれほど多くないので、珍しいですね。フィンランドのTREでも取り扱っています」

さすがは日本人のことをよく知っているターニャさん。取材班の女性たちも皆、「かわいい!かわいい!」と心を奪われていました。

もちろん、これらはほんの一例。他にもユニークなストーリーを持ったグッズが多く並んでいるので、お店でお気に入りを見つけてみてください。

取材・文 河辺さや香
写真 末松千夏

※フィンランドの公用語は、フィンランド語とスウェーデン語



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